ほどよいたかさ

machi — タグ: , , , , , — takahashi @ 4:51 AM

『非常階段東京ーTOKYO TWILIGHT ZONE 』(青幻社, 2008) という写真集があります。夏ごろだったか、勤務する図書館で新着本の受入をしていたときにみつけて気になっていたのですが、先日やっと借りてきました。このサイトで何枚か写真が紹介されています(リンク先写真上から、江戸川区南小岩、墨田区八広、同八広、新宿区歌舞伎町、葛飾区新小岩。著者の佐藤信太郎さんのサイトはこちら→http://shinsato.cool.ne.jp/)。

タイトルと表紙だけをみて、どうせ都心部ばっかりなんだろうなとおもっていたのに、江戸川区平井や墨田区八広、葛飾区新小岩といった、東京東部の低地、それもいわゆる「下町」としてメディアに紹介されるまちとも微妙にずれている地域の写真がおおく、かなり身近な風景として(知ってる建物とかうつってると、なんだかうれしくなっちゃうもんです)、そして自分がいま関心をもっているエリアと重なっていることもあり、いろいろ考えながらながめていました。マンションそだちのわたしには、このたかさからみわたす東京低地の風景は、すごく「身におぼえ」があって、みているだけでいろんな記憶が刺激されます。二十数年ぶんの生活の記憶がこの風景のなかにあるわけですから。それはこうして「みわたす」(みおろすんじゃなくて)ことによって、はじめて可能になるものなんだとおもいます。この非常階段からの視点というのは、たかすぎず、ひくすぎず、すごく適切な、からだをうしなわずに、そのまちの生活をながめることができるようなたかさです。わたしのおもう「東京」は、どちらかというとこんなまちです。

著者の佐藤信太郎さんがあとがきでかいているように、これらの写真は「人々が生活する居住地域と商業地域が混ざり合った場所」を「人工光と自然光が混じりあう夕方から夜にかけて」撮影していて、そういうあいまいな、どっちつかずなものも、いまわたしが考えている「葛飾」とリンクしてて、惹かれたのかな、とおもったりします。そして東京以外でも、いろんな地方のあいまいな場所を、このたかさからみてみたくなります (( 外国を撮影したものだと、松江泰治の(HASYMOの『Tokyo Town Pages』のジャケを撮影した人です)『In-between 7 松江泰治 イギリス、スロバキア』がありました。視点のたかさ以上に引いて/みおろしている感じがする、似ているようでまったく異なる視点の写真集です。)) 。

下の写真は、わたしの目線のたかさでみた、大晦日の中川(葛飾区の中央を流れている川)土手@葛飾亀有の景色。

このエントリの下書きをしてる間に年があけていました。

アディオス、たいへんな一年。オラ、たぶんまた、たいへんな一年。

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